高齢者の運転が何故危険なのか?自覚無い認知機能低下が原因?
交通事故のニュースは毎日のように聞きますが、最近では悲しい事に高齢者の運転による事故の話もよく耳にするようになりました。
つい先日も神奈川県の茅ヶ崎市で90歳の女性が運転する乗用車が赤信号を無視し侵入し4人を次々とはね、一人が死亡する事故が起きました。
この高齢容疑者は「赤信号と分かっていたが、誰も横断歩道を渡り始めていなかったので行けると思った」と恐ろしい供述を行っているのです。
そもそも赤信号は人が歩いていなくても、車は来るかもしれないので、行けると思う事自体大変な間違いです。
赤信号は止まらなくてはならないのです。
必ず止まらなくてはならないのです。
行けると思ったなど勝手な解釈をしてはならないのです。
車を運転するものは交通ルールを守ることで、自動車を運転する事を認められているのです。
交通ルールを守れない者には自動車を運転する資格は無い。違いますか?
以前ですと高齢者は被害者となる事が多かったのですが、最近では反対に加害者になるケースが増えてきています。
では一体高齢者の運転がなぜ危険なのかを見てみましょう。
65歳以上の6割が中程度の認知障害を抱えながら運転している
加害者になってしまう高齢ドライバーが増加しているわけは、高齢化社会になってきているというのが背景にあるのではないでしょうか?
団塊の世代と言われる昭和20年代生まれの人たちは、現在70歳を超えてきています。
第一次ベビーラッシュで同世代の人も多く、平均寿命も延びていることから、高齢の人が増えているのが今の日本社会ですね。
その団塊の世代たちが運転する車が世の中には多くいるということが、高齢者の運転する車の事故が増えている原因ですね。
高齢になると身体能力も衰えてきます。
もちろん、高齢者だって事故をおこしたくておこしているわけではありませんが、若い時はとっさに判断できたことができなくなっているというのが現実です。
そして65歳以上の6割近くがある程度の認知障害を抱えていると言われています。
国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)の島田裕之部長(予防老年学研究部)らは、6月12~14日に横浜市で開かれた日本老年医学会の会合で、65歳以上の男性ドライバーでは6割以上が中等度の認知障害を抱えていることが分かったと報告した。ただ、認知障害があることが即、交通事故につながるかは不明で、島田部長は認知機能の低下した高齢者と交通事故の関係を検討する調査の必要性を強調している。
参照元:ヨミドクター
認知症というほどではないけれど、
- 運転中にボーとしてしまう
- とっさの判断ができない
- 車の運転の仕方を一瞬忘れる
- 道がわからなくなりパニックになる
など、普段はちゃんとしていてもちょっとした気のゆるみが起こってしまうことがあるのです。
高速道路の逆走などは、出口と書いてあり入ってはいけないとわかっているはずなのに、気がついたら入り込んでいたというのも、軽い認知障害と言ってもいいかもしれません。
年々増えている悲惨なニュース高齢者による交通事故例
ここで高齢者による交通事故例を見てみましょう。
“交差点で75歳女運転の車衝突、高2男子巻き添え死亡”
“買い物帰りの妻が夫の車にひかれ死亡 「前進すると何かに…」”
“SA内で高齢者運転の乗用車が暴走、ガードレールに突っ込み炎上”
その他にもコンビニに停めようとしてアクセルとブレーキを間違えて店舗に突っ込むなどはよくありますし、酷い場合は間違って孫をひいてしまったり、高速道路を逆走、線路内に入り込んで暴走してしまったりなど、ニュースを見ていてもなぜこんな事故になってしまうのか疑問が持たれるようなことも起こっています。
認知症だけでなく突然の病気での事故も
事故をおこすのは高齢者だけではありませんが、高齢者は認知症や突然の病気の可能性が若い人より多いと言えますね。
中には高齢でもすごく元気という人もいますが、多くの高齢者は加齢とともに衰えてくるのは事実です。
持病を持っていなくても、知らない間に身体に異変が起こるリスクは若い人より高いと言えます。
先日お隣韓国の高速道路で、運転中突然意識を失ったドライバーを機転を利かせた別のドライバーが自らの車で止めさせたニュースをおぼえている方は多いでしょう。
意識を失ったドライバーは持病もちで、事故前日も体調が良くなかったと言います。
高速道路はその名の通り高速走行できる専用道路ですので、ちょっとのミスや突然の病気などでは大事故につながる恐れもありますので、突然身体の異変が起こる可能性の高い高齢者は危険性が高いと言えます。
今後高齢化が進むに連れ高齢者事故も増えて行く見込み
昨今は核家族化が進み、高齢者も「子供に迷惑をかけたくない」と老夫婦だけで暮らしているという人も多いです。
また交通の便が悪い田舎の方では、車が無ければ病院も買い物さえいけないので、高齢者でも運転せざるを得ないのです。
また高齢化社会が進み、高齢者が増えれば高齢者事故も増えていくことでしょう。
警察は免許の返納を薦めていますが、老化の速度は人それぞれですし上記の事情で免許を手放すわけにはいかないという人もいます。
また高齢者は免許歴が長いので、「今まで事故をおこしたことがないから大丈夫」「自分は運転がうまい」「まだまだ若い者には負けない」「自分だけは大丈夫」と根拠のない自信やプライドが高く、免許返納はあまり進まないというのが現状のようです。
誰もが己の老いを認めたくないものですが、実際は判断能力や運転技術や動体視力は確実に若い頃に比べ落ちているものなのです。
まとめ
高齢者運転だけではありませんが、事故をおこせば本人はもとより家族や他人の人生さえも狂わしてしまう可能性があります。
冒頭の茅ヶ崎の事故では50代の女性が亡くなっています。まさか横断歩道が青信号なのに車が突っ込んでくるとは思いもしなかったのかもしれません。
被害女性本人やご家族の無念を想うと心が張り裂けそうになります。
高齢者の方は、「自分は若い頃より能力が落ちている」ということを自覚して、夜間や天候の悪い日などはなるべく運転しないようにして、慎重すぎるほど気を付けて運転するように心がけましょう。
そして高齢者が運転する家族の方は定期的に同乗し、危険な兆候などがあった場合は免許を返納してもらうなど勧めていただければと思います。
高齢者の免許返納に同意してもらうにはやはり家族からの説得が一番本人に響くのではないでしょうか?
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