閉経後おりものが多くなるのは身体からのSOSの場合も!
閉経後の女性の身体にはたくさんの変化があります。
その為、閉経を迎えることが不安になっている方や、閉経を迎えて身体の変化に対応出来ていないという方も少なくないのではないでしょうか。
閉経を迎える時期に個人差はあるものの大体40歳から50歳半ばまでの間にやって来ます。
更年期障害の症状を訴える人が多くなってくるのもこの時期です。
そんな不安が募る時期に、さらに女性に不安を煽るものがあります。
それがおりものです。
おりものには役割がありますし、匂いや量で体の不調を判断することもできる身体からのSOSの一つでもあります。
今回は閉経後のおりものについてお話したいと思います。
おりものとは?その役割とは
まず、おりものとは何でしょうか。おりものは子宮頸部や膣からの分泌物が出てきたもの、また、子宮や膣から剥がれて不要になった細胞が混ざった液体物です。
白褐色や無色透明なものが通常で、おりものが出ないという人はほぼいません。
少し粘り気があるのが特徴で、個人差はありますが、月経前後や排卵期に量が増えます。
また、この期間のおりものは少し臭いがキツくなるのも特徴です。
おりものにも少量の人もいれば毎日おりものシートを使わないと下着が汚れてしまうほど量が多い人もいます。
どちらにしても女性の悩ましい問題ですよね。でもそんなおりものには下記の重要な役割があります。
自浄作用
おりものには女性の膣内で細菌が繁殖するのを防ぐ役割があります。
そのおかげで膣内は弱酸性で保たれています。
その為、善玉菌がカンジダ菌や大腸菌の繁殖を防ぐのを助ける役割があります。
また、外からのばい菌の侵入も防いでいます。
受精を助ける
おりものには妊娠を手助けする役割もあります。
精子をおりもので包み、スムーズに卵子まで運んでくれる役割があります。
閉経後は一般的におりものは減少するが
おりものには周期があります。
排卵期に向けておりものは少しずつ増えていき、無色のさらさらしたおりものが目立っていきます。
そして排卵期が一番多くなります。
そしてその後の黄体期と呼ばれる時期には量が減り白濁色で粘り気があるおりものが目立ちます。
そして生理前にまた白濁色で粘り気のあるおりものが増えてきます。
生理前はこれに血が混ざることもあります。
このようにおりものは排卵期や、生理に合わせて増えたり減ったり色が変わったりしています。
その為、卵胞ホルモンのピークである20歳前後が一番おりものも多くなり、更年期に向けて減っていきます。
そして閉経後は女性ホルモンの役割が終わった為、それに合わせておりものも減っていくのです。
閉経後おりものが多い場合は何かの病気かも
ただ閉経後、受精の手助けをする必要がなくなった為おりものは減りますが全くなくなるという訳ではありません。
それでも増えるという事はほぼありませんので、閉経を迎えた後におりものが増えた場合は、体に異変が起きている可能性があります。
特に多く見られるのが腟炎です。
腟の細菌が繁殖しないように守られていた腟が弱まっている為、腟炎を起こす可能性が高くなります。
腟炎を起こしている場合はおりものの臭いに変化がありますので、強い刺激臭がする場合は疑ってみる必要があるでしょう。
また、このような閉経後に起きる膣炎を萎縮性膣炎と呼ぶことがあります。
不正出血や腟部分の痒み、性交痛も併せて感じる事があります。
また、おりものが茶色い場合、不正出血の可能性がありますので子宮体癌も考えられます。
特に閉経後の40代から60代に多く見られますので、おりものに異変を感じたらすぐに婦人科で検査を受ける事をお勧め致します。
まとめ
何かと悪いイメージの多いおりものですが、女性の体を守る役割がある上に、体の不調も教えてくれる重要な役割を担っています。
特に閉経後は、通常であればおりものは減っていくものなので体のサインとして受け取りやすいものです。
個人差もあるため、おりものが多いから絶対何かあるというわけではありませんが、可能性は否定出来ませんので体からのサインを見逃さないようにしましょう。