前立腺肥大症が頻尿になるのはなぜ?そのメカニズムとは?
50歳以上の中年男性で頻尿に悩んでいるという方はおられませんか?
お酒を飲み過ぎたわけでもないのに・・
寝る前に出し切ったはずなのに・・・・
最近夜中にトイレに行く回数が増えた
おしっこの出が悪いのも関係がある?
夜中に何度もトイレに行きたくなって目が覚めて熟睡ができないという方もおられるのではありませんか?
それって前立腺肥大症かもしれません。
前立腺肥大症とは男性だけに起こる病気ですが、なぜ前立腺肥大症になると頻尿になるのでしょう?
そこで前立腺肥大症になると頻尿になるメカニズムについて解説したいと思います。
前立腺肥大症とは
前立腺とは男性だけにある臓器です。
膀胱の下側の尿道を囲む位置にあります。
精液の一部を作るほかに、排尿をコントロールする役目があります。
この前立腺が何らかの理由で肥大して尿道を圧迫することを前立腺肥大症と言います。
前立腺肥大症になる原因はまだはっきりと解明されていませんが、加齢による男性ホルモンのバランスが崩れることが要因の一つとされています。
前立腺が肥大することは珍しいことではなく50歳以上の男性に多く見られる良性の疾患です。
症状としては頻尿や尿もれ、排尿障害など尿トラブルが多いです。
気になる症状が全くでない人もいますし、手術をしなければいけないほどひどい症状が出る人もいます。
前立腺肥大症と前立腺がんとの因果関係はありませんが、症状がよく似ているため肥大症かがんかきちんと調べてもらってから治療を始めた方が良いでしょう。
前立腺肥大症になると何故頻尿に?
前立腺肥大症は男性によく見られる疾患ですが、典型的な症状としては頻尿があります。
夜中に何度も尿意を感じて目が覚める、昼間でもトイレの回数が多くて外出もままならないなど日々の生活に支障をきたす場合があります。
前立腺は若い時は栗の実程度の大きさなのですが、年齢を重ねるごとに大きくなっていきます。
前立腺は膀胱の下、尿道を囲むような位置にありますので肥大することによって尿道を圧迫します。
また大きくなるので膀胱を刺激しやすくなり尿意を感じやすくなります。
前立腺肥大症は自然に元に戻ることはなく、年齢を重ねるごとに大きくなっていきます。
薬や手術などの治療を行わないと、やがては尿道をふさいでしまう可能性があります。
膀胱に尿が溜まったままだと雑菌が繁殖しやすくなり炎症を起こしたり、腎臓に負担がかかり腎臓の病気になったりする可能性もないとは言い切れません。
おしっこの出が悪い、残尿感がある、夜中に何度もトイレに行く、おしっこをする時に力まなければいけない、痛いなどの症状がある時は泌尿器科を受診することをおすすめします。
前立腺肥大症で頻尿になるメカニズムは?
次に前立腺肥大症で頻尿になるメカニズムについて解説します。
前立腺が大きくなることで尿道を圧迫します。
つまりおしっこの通り道が非常に狭くなってしまうということです。膀胱にある程度のおしっこが溜まると「満タンですよ」と神経が脳に伝えます。
すると「おしっこしたい」と感じます。
しかし前立腺肥大症で尿道が狭くなっており、膀胱を空にするほどおしっこが出ません。
おしっこが少し減ると脳は「まだ溜めることができる」と判断します。しかし実際はほんの少ししか減っていないので、すぐに満タンになります。
そして満タンになったので「おしっこしたい」と言うことになります。これが頻尿のメカニズムです。
こちらの動画が非常にわかり易く前立腺肥大症について解説しています
摂取した水分が通常より多かったりカフェインのように利尿効果があるものを摂取、または気温が低くて冷え込んだ時などは、夜中でも1~2回程度トイレに行く方もいますが、通常なら夜中のトイレは1回、あるいは0回が普通です。
一晩で7~8回以上トイレに行かれる方は前立腺肥大症を疑ってみましょう。
まとめ
- 前立腺肥大症は男性だけに起きる疾患
- 中年男性が特に多い年代
- 頻尿や尿もれ、排尿障害など尿トラブルは前立腺肥大症のおそれ
- 一晩で7~8回以上トイレに行かれる方は前立腺肥大症を疑ってみては
頻尿になると旅行や外出も億劫になってしまいますよね。
前立腺肥大症は中年以降の男性によく見られる疾患ですが、効果的な治療法もありますので早めに受診したほうが良いですよ。