キヌサヤの簡単な育て方と肥料のあげかたのコツとは?
よくテレビの料理番組や料理本には、材料に「キヌサヤ2枚」と書かれていることがありますよね。
キヌサヤというのは色どり、飾りとして使われることが多いです。
キヌサヤの生産者である私が、たまにスーパーなどでキヌサヤエンドウを売っているのを見ると、値段にびっくりすることがあります。
立派な入れ物に入っているけど中身がたったの5枚!しかもたったのこれだけで100円?キヌサヤってけっこう高級野菜なのよね~。
実はキヌサヤを育てるのは結構簡単なので、是非皆様もキヌサヤ栽培にチャレンジしてみませんか?
自分で作れば高級野菜のキヌサヤ食べ放題!
家計にやさしい!
ということで、キヌサヤエンドウの作り方を肥料の話を中心にお教えしますね。
土と肥料の準備
キヌサヤは種からでも苗を植え付けても大丈夫です。
畑に直植えでもプランターでも作ることができます。
まずは種を蒔く前に十分土づくりをしましょう。
市販されている培養土を使うと簡単です。
1か月前に培養土をプランターに入れて寝かせておきます。
植え付ける1週間前に堆肥を混ぜ込んでおきます。
畑に植える場合は、植える2週間前に苦土石灰・堆肥・化学肥料を施して畝(うね)を立てておきます。
黒いマルチ(畝にかぶせるビニール)をかけておくと、保温や水分の調節、雑草対策などの効果があります。
キヌサヤは酸性土壌を嫌いますので、石灰を撒いて中和させるようにしましょう。
種蒔き時期と収穫時期
種蒔きの時期は大体、8月下旬から9月頃に行えば年末の収穫に間に合います。
ただし、あまり暑い時期だと種が煮えてうまく成長しない場合もあるのでそこが難しいところですね。
キヌサヤは比較的寒さに強い方ですので、10月ごろに蒔いて来年の3月頃の収穫を狙ってもいいです。
しかしあまりに雪深い地方ではちょっと難しいかもしれません。
寒い地方では畑ではなくプランターにして寒い時はどこかに避難させるのも一つの方法です。
どの様な肥料が適している
キヌサヤはそれほど多くの肥料を必要としません。
むしろたくさんあげすぎると、花がポロポロと落ちてしまい実にならなくなってしまいます。
これを「ツルボケ」と呼んだりします。
つまりツルばかり大きくなるのですが花や実の方に栄養が十分に行き渡らず、収穫できないということなのですね。
肥料を与えすぎると植物もボケてしまうのでしょうか?
化学肥料の種類はあまり気にする必要はありませんが、即効性のものよりはゆっくりと効く肥料の方が良いでしょう。
30cmぐらいの幅なら、片手に軽く一握りした程度で十分です。
「ちょっと少ないかな?」と思う程度に抑えておきましょう。
追肥のタイミングは?
追肥をあげるタイミングは、花が咲きだした頃に化学肥料をパラパラと撒きます。
ただ撒くだけでもいいのですが、周辺の土と軽く混ぜ合わせて根元に土寄せしてあげるのが望ましいです。
その後は2週間に1度程度、同じように追肥してあげましょう。
収穫のタイミングは?
キヌサヤはツル状に伸びていく野菜ですので、ツルが出だしたら支柱を立てて上に伸びるように誘導しましょう。
紐や網を使って根元が混雑しないように上に伸びるようにしてあげます。
あまりごちゃごちゃになってしまうと、風通しが悪くなり日も当たりづらくなりますので病気になったり生育が遅れたりします。
キヌサヤは花が咲いてから10日~1週間頃から収穫を始めます。
最初は三角形の形をしていたり、小さいうちから実が膨らんだものができたりします。
下の方にできた若さやは、できるだけ取り除いた方が成長が早くなります。
もちろん形は悪くても食べることはできますよ。
まとめ
キヌサヤは生り出すとその収穫量はハンパないです。
多く取れ過ぎてしまった場合は冷凍保存も出来ますので毎日少しずつ食べる事が出来ますし、普段はけちけち使っているキヌサヤもものすごく贅沢な使い方をできますよ。
ぜひ自分で作って思いっきりキヌサヤエンドウを食べてみてくださいね。