この痛みは前立腺肥大症?排尿時の違和感を感じたら泌尿器科へ
前立腺は男性だけが持つ臓器で、膀胱の下、尿道を囲むような位置にあります。
この前立腺が大きくなって尿道を圧迫し、頻尿などの排尿トラブルを引き起こすことを前立腺肥大症と言います。
最近睡眠時に何回もトイレに起きる・・
尿道に何か違和感が・・・
おしっこの出が悪いのは何故?
排尿時痛みが・・これって前立腺がん?
病院は何科に受診?
など働き盛りの中年男性は心配ですよね。
前立腺肥大症は50歳以上の男性によく見られる良性の疾患で、男性ホルモンのバランスが崩れることが原因の一つと言われています。
尿トラブルなどの症状が出ることもありますが、特に命にかかわるような病気ではありませんが、痛みがあるとちょっと心配ですよね。
前立腺肥大症になると痛みを感じるものなのでしょうか?
そのまま放置していてもいいのでしょうか?
そこで前立腺肥大症の症状について詳しく解説しますね。
前立腺肥大症には痛みがある?
前立腺肥大症は、男性にだけ起こる疾患ですが30歳代から始まり、50歳で30%、60歳で60%、70歳で80%、80歳で90%の人にみられます。
前立腺肥大症になる原因ははっきりしていませんが、加齢による男性ホルモンの減少や肥満、高血圧、高血糖も要因ではないかと指摘されています。
前立腺が肥大することによって膀胱を刺激したり尿管を圧迫したりしますので、症状としては頻尿や尿漏れ、残尿感などの尿トラブルが起こります。
前立腺肥大症の場合は痛みを感じることはほとんどないと言われています。
しかし中には肥大がひどくなり完全に尿管をふさいでしまい、尿閉の場合はいきんでも尿が出ず、痛みとともに冷や汗が出て意識がもうろうとしてくることもあります。
しかし、基本的には前立腺やそのほかのところが痛いと感じる時は、前立腺肥大症ではなく他の病気を疑いましょう。
疑わしい時には
前立腺肥大症の症状は、主に頻尿があげられます。
夜、寝ている時に何度も尿意を感じて目が覚めるという方は前立腺肥大症の可能性が高いです。
その他には尿漏れや排尿の勢いがない、残尿感があるなども肥大症の症状の一つです。
しかし排尿の時に痛みを感じるという方は尿路結石の疑いがあります。
腎臓で作られた石が尿管に降りてくると激しい痛みを感じます。
通常4mm以下なら自然と体外に排出されるものなのですが、それ以上の大きさの結石なら容易に体外に出なくなり、衝撃波で石を砕くというような治療法が必要になってきます。
陰部から肛門のあたり、下腹部などに鈍痛を感じる、または排尿時の不快感や痛みを覚える方は、尿路感染症、慢性前立腺炎が疑われ、血尿が出ることもあります。
これは前立腺肥大症とは別の病気で、若い方でもなる可能性があります。
文字通り、尿路や前立腺が炎症を起こしている状態で、抗菌薬などで炎症を治す治療が必要となります。
勘違いしている方は多いようですが、前立腺肥大症と前立腺がんには因果関係はありません。
つまり前立腺肥大症だから前立腺がんになるとは限らないのです。
しかし前立腺肥大症と前立腺がんは症状がよく似ています。
前立腺肥大症は中年以降の男性にはよく見られる病気で、同じような悩みを持っている人も多いので軽視しがちです。また、下半身の症状のため、恥ずかしくて診察を受けたくないという方もいることでしょう。
痛みがある時はもちろん、痛みがなくても尿トラブルが起こっている様なら、病院で検査を受けることをおすすめします。
前立腺肥大症自体は、それほど珍しい病気でもなく治療も比較的簡単に済みます。
しかし放置していて症状がひどくなれば入院・手術と言うことも考えられます。
さらに他に重大な病気が隠れている場合もありますので、違和感や痛みがある場合はすぐに病院へ行き泌尿器科で診察を受けましょう。
まとめ
- 基本前立腺肥大症は痛みはほとんど無い
- 排尿時痛みを感じる場合は他の病気の可能性も
- 前立腺肥大症と前立腺がんに因果関係は無い
- しかし前立腺肥大症と前立腺がんは症状が似ているので素人判断はよくない
- 違和感を感じた場合は泌尿器科へ早めの受診をおすすめします
前立腺肥大症は多くの男性がなる可能性のある良性の疾患ですが、痛みを感じる時は他の病気の可能性があります。
尿トラブルや「何か変だ」と感じたら泌尿器科を受診しましょうね。
受診の結果前立腺肥大症や前立腺がんではないと診断されたのに排尿トラブル続く場合は下腹部の筋力の低下かもしれません。
尿漏れは運動やトレーニングで改善する事ができます。