痛風の原因がプリン体と言われている訳は?ビールが悪の根源?
痛風の原因がプリン体にあるというのはご存知でしょうか?
痛風と聞くとプリン体、というように痛風とプリン体がイコールだとイメージする方も少なくありません。
ですが実際プリン体ってどういうものなのか聞かれると答えに困る方がほとんどなのではないでしょうか?
プリン体はあまり摂取すべきでないと言うイメージ
身体に悪そうな感じ
特にビールにたくさん含んでいるイメージ
またプリン体と聞くとビールを思い浮かべる方が多いと思います。
よくテレビのビールの宣伝で聞きますよね。
そちらのイメージが強いからかプリン体がどんなものか知らなくても、プリン体ゼロと聞くとついそのビールを選んでしまうものです。
プリン体とは一体何なのか。この記事ではプリン体と痛風の関係性についてお話したいと思います。
そもそもプリン体って何
ではそもそもプリン体とは何なのでしょうか?
難しくお話するとプリン骨格を持つ物資の総称と言われています。
プリンヌクレオチド、ATP、プリン塩基、核酸に含まれています。
と言っても成分を言ったところでなかなか理解しづらいものです。
プリン体とは食事に主に含まれるのですが、いわゆる旨味成分です。
その為、肉、魚、野菜、穀物の食物全般に含まれています。
もちろん、人間の体の中でも、プリン体は生成され分解されています。
基本的にはプリン体は分解されて、尿酸になり排出されるようになります。
ですが、このプリン体を大量に摂取する事により尿酸の量と排出する量が比例しなくなり、排出が間に合わなくなります。
そうすると通常の循環が上手くいかなくなり、体内に蓄積されて尿酸のプールを増大させます。
これが痛風の原因のもととなってしまうのです。
このプリン体は細胞数が多い場合や、細胞分裂の盛んな組織に多く見られます。
プリン体量の目安としては200mg以上であれば多くプリン体を含んでいます。
プリン体は旨味ですので殆どの食事に含まれています。
その中でも200mg以上プリン体を含む食品はレバーや、白子、イワシ、カツオの魚介類、またエビなどが挙げられます。
言ってしまえば、美味しいと感じる食事にはプリン体が多く含まれていると考えれば分かりやすいのではないでしょうか。
プリン体と言えばビール
プリン体と言えばビールでしょう。
よくプリン体ゼロのビールの宣伝を目にするからか、ビールやアルコールにはプリン体が多く含まれていると思いがちです。
ですが、実際ビールやアルコールにはプリン体は決して多いとは言えないくらいの量しか含まれていません。
ビール一缶355mlで高くても20mg程度になります。比較すればビールなんかより、断然食事の方がプリン体を多く含んでいます。
ただビールを一杯で終わらせる方は少ない為、飲みすぎや毎日飲むのはやはり良くないという事です。
プリン体だけで見れば調節さえすればアルコールは痛風には関係ないのではないかと思うかもしれません。
アルコールの厄介な点は、プリン体に関係なく尿酸を排泄する働きを阻害してしまうことです。
その為、痛風の原因である尿酸値の上昇に大きく貢献してしまうわけです。
プリン体を含まないビール以外のアルコールを摂取しても結局痛風には繋がる可能性があるという事を覚えておいて下さい。
プリン体ゼロは本当に効果ある?
実際、痛風にならない為にプリン体ゼロのビールを選ぶという点ではあまり効果はないでしょう。
もちろんないに越したことはありませんが、もともとそこまで多くない量です。
前項でも述べた通りアルコール自体に尿酸値を高める作用があるので、アルコール自体がもう痛風を引き起こす原因になり得ると考えておきましょう。
プリン体を多く含む食事をつまみにビールでもプリン体を摂取するのはダブルパンチですよね。
そう言ったことから考えられたのでしょうが、プリン体ゼロのビールを飲んだからと言って痛風を引き起こす可能性はなくなりません。
プリン体ゼロよりも美味しい食べ物も、アルコールも過剰摂取は避け、全体的にアルコールも食事も少なくするなど、制限をし、コントロールすることが大切だと言えます。
まとめ
- プリン体の正体は旨味成分
- プリン体は食物全般に含まれている
- プリン体は分解され尿酸となり排出される
- このバランスが崩れることで尿酸が溜まり痛風となる
- ビールは実はプリン体がそれほど多く含んでいない
- それよりアルコール自体尿酸値を高める作用があるので飲み過ぎが痛風を招く
- ビール(アルコール)+つまみ(旨味成分)を過剰に摂取すると痛風になりやすい
- 何事も適量が大切
痛風の原因である尿酸値に大きく影響を与えるのがこのプリン体ですね。
沢山の食べ物に含まれますが、プリン体は決して悪いものではありません。
ほとんどの食べ物に含まれているという事は、ある程度は必要だと言う事です。
これらの食事を全く摂らなくなると栄養不足になってしまいます。
その為、プリン体ゼロだからと躍起になって摂取をしないのではなく上手く付き合っていく必要があるのです。
腹八分目というように、食べられるだけ、飲めるだけ食事するのではなく、量をコントロールするようにしましょう。
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